キッチンの選び方

後悔しないキッチンの選び方

キッチン選びのポイントは?家づくり初心者も安心!I型?L型?流行りのⅡ型?それぞの特長とあなたにあったキッチンの選び方を詳しくお話しします。
こだわりふくろう
 

こんにちは「理想の家づくり」の福来朗です。
今回は、キッチンのお話です。
誰が使うか?何人で使うか?どう使うか?などなど考えることはいっぱい。キッチン選びの参考に!

キッチンスタイル

まず、最初にキッチンスタイルをどうするかを決めましょう。

オープンタイプ? クローズドタイプ?

オープンタイプがおすすめなひと

家族を見ながら料理したい
開放的に明るくしたい
リビング・ダイニング・キッチンの3つのエリアで一体感を出したい
料理の出し下げを楽にしたい

クローズドタイプがおすすめなひと

キッチンを隠したい
料理に集中したい
臭いが広がりにくくしたい

【参考】
吹き抜けの場合は、2Fに臭いが広がりやすいです。そこで、リビング・ダイニングの上を吹き抜けにして、キッチンの上は吹抜けにしないようにすれば、臭いが2Fに広がりにくくなります。

キッチンレイアウト

形状と特長

キッチンは、形で分けると4つのタイプがあります。
I 型 L 型 Ⅱ型 と U 型ですが、U 型は一般の住宅では非常に少ないので、今回は I 型 L 型 Ⅱ型の3つについてお話しします。

I 型 シンク・コンロ・料理台が横並び、左右の動きだけで料理できる。多く採用されていてコストが抑えられやすい。壁付け・1面を壁に付けるペニンシュラ・完全に壁から独立するアイランド型(回遊同線)のタイプに分かれる。
L 型

上から見るとキッチンの形がL字型になっていて動線を短くしやすく、作業スペースが広くとれ、2人でも料理しやすい。コーナー部がデッドスペースにならないように、さまざまなメーカーが工夫している。ぜひ、ショールームで確認を。
2面とも壁付けにすることもできるけど、1面は壁付け、もう1面は対面式にもできる。

Ⅱ型 最近多くなっている、シンク台とコンロ台を並列に並べるタイプ。複数人でも料理しやすい。I型の横移動にたいして、Ⅱ型は前後に移動して料理するようになる。

I 型

L 型

Ⅱ 型

 

キッチンの高さ

キッチンの高さ=ひじの高さ-10㎝
ですが、もっとも大切にしたいのは、使う人の「使いやすい」と感じる使用感です。
ワークトップの高さ(キッチンの高さ)は、日本工業規格(JIS)により80cm・85cm・90cm・95cmに定められています。各メーカーのキッチンの高さも、80cm~95cmの5cm刻みの展開となっています。
(2.5cm刻みのサイズ展開をしているメーカーもあります。)
ショールームなどで、実際の高さを確認することをおすすめします。実際に立ってみると、「思ったより高い」「低くて使いにくい」といった感覚に気づくと思います。
「たかが数㎝ですが、されど数㎝です。」
スリッパやキッチンマットを活用すると、2~3cm程であれば、手軽に高さ調節することができます。

 

距離・動線

距離

I型キッチンならキッチンと後ろのカップボードの距離、Ⅱ型ならシンク台とコンロ台の距離です。距離は、1人で作るのがメインか?2人で作るのがメインか?で変わってきます。1人で作るのがメインなら、廊下の巾と同じくらいの80~90㎝くらいがおすすめです。2人で作るのがメインなら、100~120㎝がおすすめです。
また、ほとんどは1人だけど、休日は夫婦や子供と作りたいときは、100~120㎝がおすすめです。我が家はこのパターンですが120㎝で快適です。

動線

ワークトライアングル(=シンク・コンロ・冷蔵庫を結んだ3角形)の距離の合計が600㎝以内になると、料理時の動線が短くなり、効率がいいといわれています。ただし、動線を短くすることばかりにとらわれると、スペースが狭くなり、かえって料理がしにくくなる場合もあります。2人以上で料理をする場合は、特に注意してください。距離の合計が600㎝以内というのは、参考程度にとどめておくのがいいと思います。

距離

動線

照明の設置場所

料理中の頭の位置よりも、少し前目に設置してもらうと、手元が影にならなくていいでしょう。照明の色は、素材の色をそのまま見やすい昼白色がおすすめです。電球色は、料理がおいしく見えます。温白色は昼白色と電球色のいいとこどりです。

 

ダイニングテーブルの位置

キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する横並び型、キッチンの前に配置する対面型があります。同線は、横並び型が短くなり、キッチンの正面側を収納にすることもできます。最近は、横並び型が増えています。

横並び型

対面型

収納

キッチンスペース全体で、使い勝手のいい収納計画をしましょう。
キッチン収納のほとんどの扉は引き出し式で、奥の出し入れがしやすくなっています。キッチン以外の収納には、カップボードやパントリーやキッチンの上部に収納する吊り戸棚などがあります。使用する頻度に応じて、収納ゾーンを使い分けるといいでしょう。

 

コンセント

キッチンカウンターにコンセントがあると便利です。カウンター背面のコンセントを使っていると、コードが邪魔で他の人が料理しずらくなります。また、キッチン家電をリストアップし、使うイメージしてをして、便利な位置と数を検討しておきましょう。

色選び

「おしゃれなキッチンにしたい!」だけを考えて、部屋全体を考えることを忘れがちです。よくある失敗例としては、おしゃれなキッチン → 存在感のあるキッチン → 部屋全体のバランスが悪くなる →キッチンはおしゃれだけど、部屋全体はおしゃれじゃない です。
おしゃれにするなら、部屋全体を考えて、部屋の色を3色程度にとどめるのが基本です。キッチンの存在感がありすぎると、部屋が狭く感じてしまいます。

 

キッチンパーツ

カウンターの材質

大きく分けると3つ種類があります。

ステンレス 熱や水に強くお手入れが簡単。ステンレスはサビないと思っている方もいますが、正確にはサビにくい材質で、サビないは間違いです。また、ステンレスにはSUS304とSUS430があり、どちらもステンレスですが、SUS304はSUS430に比べて、高価・サビにくい・耐久性に優れています。違いは、見た目では慣れた人でないと分かりにくいので、はっきりと知るには磁石があると便利です。磁石がくっつかない=SUS304、くっつく=SUS430になります。大抵は、SUS304です。
人工大理石

人造大理石と似ていて、どちらも「人大」と呼ばれることがあるので間違いやすいです。
人工大理石・・・大理石をまったく使っていません。
人造大理石・・・大理石を使っていますが、100%大理石ではありません。
       大理石を粉砕してセメントや樹脂で固めたものです。
人工大理石は耐久性や耐熱性に優れ、天板とシンクを一体で成型するとお掃除が楽で、色柄も豊富でおしゃれなものもあります。ただし、熱や調味料で変色したり、紫外線で少し黄ばむこともあります。

セラミック 独特の質感で高級感があり、凸凹があり手触りがいいです。耐久性や耐熱性に優れているだけでなく、傷が付きにくいです。しかし、値段が高かったり、冬は冷たかったりします。

どの材質にしても、キッチンメーカーは熱や傷・汚れに強く清潔に保てるように工夫しています。
個人的には材質の好みや価格で決めてもいいと思います。

 

調理機器は IH?ガス?

掃除・安全性・オール電化のどれか1つでも取り入れたい人はIHに、火力にこだわる、停電時でも使用可能なものを選びたい人はガスがおすすめです。

IH

ガス

建材・グッズ

キッチンパネル・タイル

油跳ねにおすすめです。掃除のしやすさではキッチンパネルが、見た目は好みでお選びください。

水はね防止スタンド

メーカーオプションで固定できるものもありますが、通販などで移動できるタイプもあります。移動できるものは油はね防止スタンドとしても使えます。

油はねガード(レンジガード)

コンロ周りの油はね防止に役立ちます。

消火器

本格的な消火器から初期消火用のスプレータイプまでさまざまです。ネット通販やホームセンターでも売っています。

 

注意

足下に、マットを敷く場合がありますが、裏面がゴム製の場合は注意が必要です。輪ゴムを置きっぱなしにしておくと、輪ゴムを移動したときに床面が黒くなっているのを見たことがないでしょうか?この現象がマットでも起きる場合があります。

忘れがちなポイント

ごみ箱の設置場所 忘れると最悪!
床下収納 必ず必要というわけではないけど、めったに使わないものの収納や、床下の点検や修繕、万が一、浸水したときのためには必要です。
パントリー 広くはとれなくても、巾80㎝、奥行き40~50㎝とれれば便利です。
レンジフードの高さ 「一般的にはこれくらいです」と、知らないうちに取り付けが完了することもあります。レンジフードの高さは、建築基準法・消防法で定められていますが、コンロから「80~100cm」の範囲内であれば調整することが可能です。特に、背の高い人が使う場合には、高さを指定してください。頭をぶつけてしまわないか、高すぎて操作に困ることはないかなどをきちんと確認しましょう。あまり、余裕を持って高くしすぎると、火元と換気扇の距離が遠くなり、吸い込みが悪くなるのでご注意を。

まとめ

ショールームにぜひ行ってください。ショールームで質感や細かな仕上げ方を見て、キッチンを触って、使い勝手を体感して、アドバイザーからキッチンの特長を説明してもらってください。「見て・触って・体感して」が大事です。各メーカーで様々な工夫をして、どんどん使い勝手が良くなっています。きっと、納得のキッチン選びができると思います。

 

こだわりふくろう
 

今回のお話はここまでです。
次回からは、キッチンのタイプ別の特長について詳しくお話をします。