トイレに窓は必要?

トイレに窓は必要?

トイレに窓を付けない家が増えていますよね?窓は絶対に必要ではないけれど、どちらにするかはよく理解して決めてください。
こだわりふくろう
 

こんにちは「理想の家づくり」の福来朗です。
今回は、トイレの窓のお話です。
窓を付けていない家が増えているから付けない!では、後悔しますよ。

 

今日のキーワード

コストダウン ・ 24時間換気 ・ カビ 

トイレの窓あり・窓なしのメリット

メリット
窓あり 採光 昼間は光が入り、停電時にもトイレを使用できます。
通気 トイレの窓とトイレ以外の窓を開けておくと、空気の入り口と出口ができ、通気がよくなります。また、臭い対策やカビの発生を抑制することにもなります。
窓なし 断熱・気密性 窓と外壁+断熱材では、窓がない方が断熱と気密性に勝っています。
防犯 窓は泥棒の侵入口にもなりますが、窓がないと侵入口もありません。
コストダウン 窓の代金と取り付け費が不要になり、コーキングの量が少し減るので数万円程度のコストダウンになります。
間取り 窓を付ける場合は、トイレを外壁面に設置しなければなりませんが、窓を付けないと自由に間取りができます。

窓あり

窓なし

トイレの窓あり・窓なしのデメリットとできる対策

デメリット
窓あり 断熱・気密性 通気が必要なければFIX窓を、通気が必要であればパッキンがあるよこすべり出し窓がおすすめです。引き違い窓に比べて気密性があり、少々の風雨なら窓を開けることができます。さらに、樹脂窓+ペアガラスにするとより効果的です。
防犯 人の頭の巾は15㎝くらいです。頭が入らない巾の窓にすれば、侵入できません。
コストダウン・ 間取り

残念ながら、この2つはどうしようもありません。窓を付けると数万円のコストアップ、間取りは外壁面になるのはあきらめてください。
「どうしてもトイレは外壁面以外のところがいいけど、窓は必要!」という場合は、天窓を設置するという方法もありますけど、夏場はもの凄く暑くなりますので、おすすめできません。

窓なし 採光 外からの光は取り入れられませんが、センサー式の照明にするくらいでしょう。
通気・換気 全ての新築住宅には24時間換気の設置が義務付けられていますが、換気扇をトイレに設置し、24時間ずっと稼働させていると通気・換気ができ臭い対策にもなります。
狭く感じる 明るい照明や鏡を設置することで、視覚的に広く感じます。

窓あり

窓なし

注意

カビの発生には、要注意です。
建築業界25年以上になる私の経験上の話ですが、アパートやマンションでは窓がない場合が多く、便器のすぐ後ろ側の壁と、タオル掛けのタオルが壁にあたる付近にカビが発生していることが多いです。もちろん、換気扇は設置されていますが、24時間ずっと稼働させてはいないので、通気・換気不足でカビが発生したのだと思います。窓を設置しない場合は、24時間換気を設置し、24時間ずっと稼働させることをおすすめします。また、窓を設置する場合は、換気扇を作動させる時に窓を開けると、窓から入ってきた外の空気をすぐに換気扇で外に出すことになるので効果は減少します。この場合は、窓を閉めてください。

まとめ

窓を付ける、付けないはどちらが正解・不正解ということはないと思います。それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで、対策をし、納得の家づくりに役立ててください。

 

追記

ある建築士の方からこんなお話を聞いたことがあります。
夫婦と赤ちゃんの3人の家庭のことです。2Fのトイレの掃除が面倒だということで、24時間換気の電源を切り、1Fのトイレだけを使っていました。ある日、2Fのトイレに行くとカビが発生していました。原因は①トイレにはカビの栄養源になる水がある、②通気・換気をまったくしていなかったことです。窓のあり、なしに関らず、こまめな通気・換気を心がけましょう。

 

こだわりふくろう
 

今回のお話はここまでです。