【今日のキーワード】
2つのルール ・ 空間を有効活用 ・ 収納率の落とし穴
今回は、小屋裏収納のお話です。
デッドゾーンを収納に使えますし、上手に活用すれば収納以外にも使い道があります。
天井とその裏の屋根の間を利用した空間のことで、
建築基準法では
・床から天井までの高さが1.4m以下
・下の階の面積の1/2未満
と定められています。
また、建てる家の場所(地域)の自治体によって、独自のルールが定められている場合があります。
住宅メーカーに相談し、2つのルール(建築基準法という国のルールと、建てる家の場所のルール)を守って、小屋裏収納のプランを練りましょう!
空間を有効活用できる | 通常だとデッドゾーンになる空間や使わない予定の空間を収納などの空間として活用します。 |
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大きなモノを収納しやすい | 10~15畳以上の広さになることもあり大きなモノ(ソファや2段ベッドなど)を収納しやすいです。 |
固定資産税の対象にならない | クローゼットやファミクロなどは延べ床面積に含まれますが、ルールの範囲内の小屋裏収納であれば、延べ床面積に含まれないので固定資産税の対象にはなりません。 |
雨漏りを発見しやすい | 小屋裏収納が無い2F建ての家だと、2Fの天井を見て雨漏りを発見することがありますが、小屋裏収納だと雨漏りの発見が早くなりやすく、早期発見すれば家への被害を小さくできるので、修繕工事が少なくてすみ修繕費を抑えることにつながります。 |
設置費用がかかる |
小屋裏収納に行くまでの手段は、天井収納ハシゴと階段の2パターン。 |
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1Fからの移動が大変 | 1Fから2Fへ、2Fから小屋裏収納へと、移動が2フロアありますので、荷物が重かったり大きかったりすると大変です。特に高齢になるほど利用しづらくなるでしょう。 |
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収納内の移動が大変 | 収納内の天井の高さは1.4m以内なので移動しづらく、腰をかがめての荷物の移動は大変です。腰痛の原因にもなりえます。 |
熱気が上昇する | 夏場は暑くなり、湿気がこもりやすくカビが発生する原因にもなりえます。 |
収納に必要な面積は、床面積の○○%という場合もありますが、同じ1畳でも、クローゼットの収納に床から天井までびっしりと収納した場合と、、小屋裏収納に荷物を置いただけの収納では、収納量が全然違います。また、通路スペースには荷物を置けないのに、収納スペースとして計算してしまったり、小屋裏収納では1.4m以下までの棚しか設置できなかったりしますので、面積だけで収納量を考えてしまうと失敗してしまいます。
窓を開けて空気を通す通気と、換気扇で機械的に空気を移動させる換気があります。また、ガラリといって、少々の風では雨は室内に侵入しませんが通気はできる設備があります。しかし、台風のような暴風の場合は、雨が浸入する場合があります。
子供の遊び場、大人の趣味室としても活用できる場合があります。また、子供が1Fに居る場合は、2Fの上の小屋裏収納をワークスペースとして活用すると、声が届きにくくなるのでおすすめです。
暗くなりがちなので明り取りに天窓を付けると、冬はいいのですが、夏はものすごく暑くなります。ちょっとしたサウナ状態です。収納したモノが傷みやすくもなりますので、おすすめはできません。照明を多めに付けるか、壁面に窓を付けた方がいいでしょう。
個人的には・・・
家は、長い間住み続けるものです。その間に、子供が生まれて増える、子供が巣立って減る、という風に家族が増えたり減ったりすることもあります。小屋裏収納は、子供がいる間は必要でも子供が巣立ってしまうと不要になるので、部屋の用途変更をした方がいいと思います。特に、荷物を持って小屋裏収納への行き来は、高齢になると大変だからです。例えば・・・、小屋裏収納を趣味室やシアタールームにするといった具合です。子供が巣立った後の使い道も考えておくと、いろいろなアイデアでてきます。収納する棚を建築工事で設置するのではなく、スチールラックにすると収納量を後から調整できますし、不要になれば撤去は楽にできます。コストダウンにもつながります。スチールラックは一押しです。
今回のお話はここまでです。