クレームは質問形式で!クレームの正しい入れ方

クレームは質問形式で!クレームの正しい入れ方

コンクリートを打つ前に鉄筋のサビを発見!「サビてるやん!」とクレームをいれようとしたけど、ちょっと待って。実は職人さんがいい仕事をしているだけでした。クレームは質問形式で!
こだわりふくろう
 

【今日のキーワード】

 不良品? ・ いい仕事 ・  質問形式  

 

今回は、クレームの正しい入れ方のお話です。
家の基礎に使われる鉄筋がサビている!
不良品?大丈夫なの?
実際にあったお話で、鉄筋がサビていたのでクレームをいれようとしていました。
では、どのようにクレームをいれますか?

サビ発見

家の土台の部分には「基礎」と呼ばれる鉄筋コンクリートがあります。
基礎を作る流れは、
①鉄筋を組む
②型枠(コンクリートを形作るための枠)を組む
③打設(コンクリートを型枠に打つ)する
④脱型(型枠を外す)する
という流れです。

②③

③の打設をしてしまえば、鉄筋がサビていても分からなくなります。
でも、打設前に、「鉄筋がサビている」のを発見してしまうと、不良品?基礎の強度が弱くなる?こんな住宅メーカーで大丈夫なの?と不安になるかと思います。
実は、私も自宅を建築中に鉄筋がサビていて「不良品を使っているのか?」と思いました。
このような時、どうしますか?

質問形式

自宅の監理をお願いした建築士の方に「サビは無くてもいいけど、表面のサビは、鉄筋とコンクリートとの噛みつきがよくなるから強い基礎ができるよ。」と教えてもらいました。
よく考えると、現場搬入した材料でもブルーシートをかけて雨風をしのいでいるモノと、かけていないモノ(鉄筋)がありました。新品の鉄筋は、当たり前のことですがサビていません。サビていないと想定通りの噛みつき具合ですが、さらに噛みつきを良くするために、わざと雨ざらしにして表面をサビさせていたのです。つまり、職人さんは、ひと手間をかけて想定以上のいい仕事をしようとしてくれていたのです。
「こんな不良品を使って、手抜き工事か!」
と建設会社の人に文句を言ってはダメです。でも、一般の人だとこんなことは知らないですよね?そんなときは、クレームではなく質問形式で聞いてみましょう。
例えば、
「鉄筋がサビているようですが、サビてても大丈夫ですか?」
このように言うと、相手方にも角がたちません。お客様からの質問に答えるのも、プロの仕事だと思います。気になることは質問をしましょう。

不安

でも、サビてたらサビは進行するのではないか?と心配に思われる方もいると思いますが、安心してください!
サビは進行しないそうです。理由はサビは酸性。コンクリートはアルカリ性だからです。コンクリートの「アルカリ性」が鉄筋の中までサビるのを防ぐ効果もあるからです。家を設計した建築士の方に教えてもらいました。こういったことを熟知している職人さんだと、鉄筋を組む前にわざと雨ざらしにしたり、鉄筋を組んだ後に雨ざらしにしたりします。ただし、公共の工事だと少しのサビも許さない場合があり、サビを落としたり鉄筋の交換を命じられることもあります。手間をかけていい仕事をしてもダメな場合もあります。お役所仕事ですね!
また、一般の方だと勘違いされる場合があるのが、基礎が完成してから柱や梁をくみ上げる建前までの間、工事がストップしていると思われることです。こちらについては、下記よりインスタグラムを見てください。

インスタグラムにも掲載しています。

是非、お立ち寄りください。

まとめ

くれぐれも、早合点して、クレームを入れないようにしましょう。不良品?手抜き工事?失敗?と思ったら質問形式で聞いてみましょう。知らないことは教えてもらうと、納得して気分よく家に住むことができます。

 

こだわりふくろう
 

今回のお話はここまでです。