こだわりふくろう
 

今回は、シックハウス症候群についてのお話です。

 

今日のキーワード

気になる方は・・・。 ・ 24時間換気 ・ 新型コロナウイルス

シックハウス症候群

みなさん、シックハウス症候群をご存じですか?
シックハウス症候群とは・・・
建材や家具や日用品から発散するホルムアルデヒドやトルエンなどの揮発性有機化合物を吸うことにより、目がチカチカする、めまい、吐き気、頭痛がするなどの健康被害がでることです。
最近の家は高気密な家が多いので、よりクローズアップされています。


出典:国土交通省住宅局

化学物質の主な発生源

イラストに主な発生源が記載されています。
シックハウス症候群になる原因は、建物だけではありません。
日本国内で建てる家に使用される材料は、国が制限できますが、例えば海外製の家具やカーテンなどは、日本ほど厳しい規制がかけられていない場合がありますので注意が必要です。

 

国の対策

  1. 化学物質の使用制限
    健康被害をださないために、世界的にみても非常に厳しい使用制限をしています。
  2. 強制換気
    化学物質を100%使用しないことは不可能ですので、使用制限とは別の対策もあります。
    24時間換気です。家の中の換気扇を24時間つけっ放しにして、化学物質がでても強制的に外に排出するということです。


出典:国土交通省住宅局

 

ここまでの知識をふまえた上で、みなさんにはどのようなことができるか?です。

 

みなさんの対策①

気になる方は工事現場に行って、合板や壁紙用の接着剤、内装工事で使う接着剤や塗料に「F☆☆☆☆」の表示があるか確かめてみてください。きちんとした建設会社なら、法律で定められている材料を使っているはずです。


出典:一般社団法人日本壁装協会

 

みなさんの対策②

24時間換気を使用しましょう。
法律で24時間換気を設置することは義務付けられています。
建設会社が法律で定められた材料を使って家を建てたとしても、「これで完璧!」ということにはなりません。
新築の時には新しい家具を買ったり、自分でカーテンを買って設置したりします。これらも、シックハウス症候群の原因となる場合があります。
引き渡し後に、換気扇のスイッチを切る人が少なからずいますが、私が「切らないで!」と言っても切る人は、せめて引き渡し後しばらくはつけておいてください。建物や家具やカーテンからの揮発性有機化合物の発生は、最初がピークで少しずつ減っていくからです。
でも、24時間換気のスイッチはつけておくことをおすすめします。最近の家は、高気密すぎてカビが発生しやすくなるという一面もありますので、カビ対策にもなります。

 


また、新型コロナウイルス対策にも有効です。
化学物質を強制的に排出するということは、新型コロナウイルスも強制的に排出されます。新型コロナウイルスの換気は2か所以上窓を開けるのがいいのですが、夏や冬の場合はそうもいきません。
「新型コロナウイルス感染症対策分科会」では、1人当たり換気量30㎥/時を目安にしています。
換気扇の性能が分からない場合は、設計の担当者に聞けば答えてくれるはずです。より多くの喚起をしたい場合は、キッチンの換気扇をつけます。HEPAフィルタ付きの空気清浄機を使うなどの方法もあります。

こだわりふくろう
 

今回は、シックハウス症候群についてお話ししました。
次回は24時間換気についてお話しします。