見積りのホントのこと ①

見積りのホントのこと ①

その方法で価格競争は無理!家づくりで見積り方法ごとに特長やメリット・デメリットや注意点を解説!信頼しての見積り?プランを競う見積り?価格を競う見積り?
こだわりふくろう
 

今回から、見積りについて詳しくお話ししていきます。
前回、見積りの仕方を大きく分けると、1社に見積りを依頼する1社見積りと複数に依頼する比較見積りがあるとお話ししました。
今回は、①1社見積りと比較見積りの②プラン提案型比較見積りと③プラン統一型比較見積りのうち②のプラン提案型比較見積りについて詳しくお話しします。

 

今日のキーワード

1社見積り ・ プラン提案型比較見積り

見積りの種類と特長 ②

① 1社見積り

おすすめする場合

その住宅メーカーで建てた家のできばえ・工期・メンテナンスや10年後・20年後の口コミを聞いて信頼できると思った住宅メーカーがある場合。
「こんな家に住みたい!ここ以外はイヤ!」というほど気に入った家がある場合におすすめ。
私の経験上、1社見積りをする人は「こんな風に建てたい!」と決まっていて、予算が十分にある人が多いように思います。

 

注意点

ある住宅メーカーで建てた家が気に入っていて、「少しだけ変える程度だったら、金額は余り変わらないだろう。建ててから何年経っても問題もないし!あの住宅メーカーにしよう!」という場合は危険です。
少し前から建築費は年々上がっていて、以前の建築費はあてにならなくなっているからです。
参考までに、一般財団法人建設物価調査会が建築費指数統計表を公表しています。
高松市での木造住宅の純工事費を2011年を基準年として指数で表したものです。2011年を100.0とすると、2022年12月の指数は1.455です。10年ちょっとの間に1.5倍近くに上がっているということです。

②プラン提案型比較見積り

多くの人は、大手ハウスメーカー数社に見積りを依頼するプラン提案型の比較見積りをされています。プラン提案型の特長やメリット・デメリットをきちんと理解して、比較をしてから依頼先を決定されているでしょうか?きちんと理解するとプラン提案型をうまく活用できます。

おすすめする場合

家づくりをイチからするのではなく、ある程度のプランを提示してもらい、自分の要望と提示されたプランをミックスさせた家づくりをしたい人におすすめ。

 

特長

住宅メーカーの特長を知る → 来店 → 説明・打ち合わせ → おおよその見積り → 細かな打合せ → 金額決定という流れになります。いくつかのプランの中から選ぶこともあります。

 

メリット

採用したいと思う要望以外の思わぬ提案を受けることもあります。
各社でそれぞれ特長やウリがあります。初めに思っていた要望に各社の提案をプラスして、より良い家づくりに役立てましょう。
プランの中から選ぶことが多く、数日で見積り金額がでる場合もあります。

 

デメリット

各社で建材や工法が違うので、きちんとした比較をするのは難しいです。
当社標準品・弊社推奨品は中級品で、あなたが満足のいく商品とは限りません。安い廉価品であったり、希望以上の高級品であったりするかもしれません。特に、構造や工法など専門的な知識を必要とする場合は、比較はさらに難しくなります。

 

進め方
ポイント 見積りを依頼するときには2~3社くらいに絞り込んだ方がいいでしょう。多すぎると比較が大変です。
ポイント 担当者との相性も重要です。家づくりは、様々な打ち合わせから工事が完了するまで、何か月もかかります。さらに、引き渡し後の相談やメンテナンスのことも考えると相性の合う、建築の知識のある担当者かどうかの見極めが大切です。
注意点

追加工事が高くならないように!
大抵の場合は相手側も比較見積りをされると思っています。そうすると、受注をするために、利益を確保した安い見積書を作る場合があります。特に、プラン提案型では気を付けてください。

本体工事費と付帯工事費に注意

当ブログ内の坪単価のお話でもあるように、本体工事費の項目を減らして付帯工事費(追加工事)にすると、安い見積書の一丁上がりです。追加工事が高くついたという場合は、このようなケースが多いです。

ブログ:坪単価について

当社標準品、弊社推奨品、1式に注意

「とりあえず、当社標準品でのお見積りになります。」というように担当者に言われたら要注意です!
安物の廉価品の場合があります。

きちんと比較する

住宅メーカーによっては、工法や建材で費用を安く抑えている場合と、費用は高くなってもいい家づくりをしたいと思っている場合があります。こうなると同じ土俵では比べられません。どの住宅メーカーが建てても同じような家なら、極端に費用は変わるはずがありません。同じような内容の見積りなのに金額が全く違う場合は、今までお話しした注意点にあてはまりやすいです。

活用の仕方

初めての家づくりは、知らないことだらけだと思います。せっかくプラン提案型の見積りをされるのであれば、様々なプランを提案してもらって、各社の特長やウリを学びながら見積りを依頼する住宅メーカーを決めてはいかがでしょうか?住宅メーカーごとに得意な工法、性能(高断熱高気密など)、デザイン性、木、安さ、補償やアフターサービスなどのさまざまな特長があります。いろいろ質問してください。説明を受けているときに質問をして、担当者の対応が不誠実であったり、知識が乏しかったりしたら、これからの長い家づくりやメンテナンスや相談には不安ですよね?担当者を代えてもらうか、住宅メーカーを代えるべきです。相性の良くない担当者や住宅メーカーと何十年の付き合いができますか?

こだわりふくろう
 

今回のお話はここまでです。
次回は、比較見積りについて詳しくお話しいたします。