前回は、全館空調 vs 個別エアコン の大まかな特長についてお話ししました。
今回は、住んでから気づく全館空調と個別エアコンの特長についてお話しします。
木造住宅・2階建て・3LDK、個別エアコンはLDKと居室3部屋で合計4台設置するとして。
全館空調 | 第1種換気 |
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個別エアコン | 第3種換気 |
換気システムで、どのようにもできますが、個別エアコンは第3種換気を採用されている方が多く、全館空調では第1種換気を採用している方が多いので、より高機能のフィルター付きの第1種の勝利とします。しかし、費用は第3種換気の方が安いです。
全館空調 | 引き分け |
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個別エアコン | 引き分け |
人によって評価が分かれると思うので引き分け。どちらの空調も室内を乾燥させます。
全館空調だと、夏は家全体を乾燥させるからいいのですが、冬も家全体を乾燥させるので加湿器が必要になります。ただ、室内干しには効果的です。
全館空調 | 引き分け |
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個別エアコン | 引き分け |
どちらにもメーカー保証が付くし、オプションでの延長も可能なので引き分け。
全館空調は買い替えや修理費用が割高になりやすいので、補償内容をよく確認を!
全館空調 | 対応が困難 |
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個別エアコン | 対応が容易 |
全館空調は家全体の空調が効かなくなるけど、個別エアコンは違う部屋に移動すれば大丈夫。
お盆や年末年始をまたいでの修理となると全館空調は大変。
しかも、暑い時や寒い時に故障しやすい=すぐに修理に来るのが難しくなります。
全館空調 | 高額・工事が大変 |
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個別エアコン | 少額・工事が容易 |
全館空調の方が高額で個別エアコンに比べて工事が長くなりやすいです。
全館空調 | |
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個別エアコン |
個別エアコンも作動したときは音がしますが、全館空調の方が音は大きいです。
全館空調の仕組みは1つの機器を通して空気を家中に行き渡らせる仕組みなので、匂いが家中に行き渡りやすいです。
全館空調 | 均一できれいな空気 |
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個別エアコン |
全館空調の方が、家中の温度が均一だからヒートショックの心配が少ないです。また、吸気にフィルターを通しているので花粉などの流入によるアレルギーの心配やカビやダニも少ないです。ただし、メンテナンスがきちんとできていればの話です。
こんな人におすすめです。
全館空調 ・・・ デザイン性と快適さを重視
個別エアコン・・・ 費用やメンテナンスを重視
どちらが正解!不正解!ということはありません。
自分たちにあった方を選んでください。
ただし、デメリットをきちんと理解してからでないと、「こんなはずじゃなかった。」と思うか「想定内」と思うかで、今後の満足感は大きく変わります。特に自分とは違う空調設備の家に行くと、「こっちがいいかも?」と後悔することもありますが、このブログを読んで「こんなデメリットがあるから我が家は採用していない」と思っていただけたら幸いです。
全館空調 | 進化する可能性大 |
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個別エアコン |
個人的な予想なのでおまけにしました。
全館空調の方が、歴史が短い分だけ改善点が多くて進化し、普及に伴い価格が安くなることも期待できます。
エアコンの畳数表示は1964年の基準です。
50年以上も前の家での基準だから、現在の家と比べると気密性や断熱性能が全然違います。
エアコンと実際の部屋の畳数を一緒に合わせるとオーバースペックになりやすいです。
家電量販店にあるような普通のエアコン1台で、家中の空調を管理するというものです。
採用されている家は少ないですが、少しずつ普及しています。ただし、経験や技術力がないと非常に難しい方式です。業者選びは慎重に!
当サイト「理想の家づくり」の会員の建築士の方によると、「ちょっとしたコツが必要!」とのことです。個人的にはそのちょっとしたコツが難しいように思います。
サーキュレーターやシーリングファンを使うと、エアコンの効きを良くし、電気代が安くなることもあります。
特に、斜め天井や吹き抜けなどの天井高の高い大空間には、シーリングファンがおすすめです。
今回は、ここまでです。