【今日のキーワード】
高断熱高気密住宅=結露しやすい ・ ペアガラス+樹脂サッシ ・ エコな結露対策
今回は、結露対策のお話です。
結露すると、カビやダニが繁殖しやすく、健康被害がでます。さらに、木を腐らせ鉄はサビて、家を傷める原因となります。そこで、家づくりからと住んでからできる結露対策のお話をします。
結露すると、カビやダニが繁殖しやすくなります。さらに、家への被害がでます。
「水はモノを傷める」ことを知ってください。
鉄 | サビる |
---|---|
木 | 腐る |
塩ビ製品 |
めくれる、縮む、変色する |
室内にあるモノは、水(結露)で傷むと思った方がいいでしょう。
これをすればOK!というものはないです。いくつかの対策が必要になります。
まずは、「高断熱高気密住宅=結露しやすい」ことを知ってください。
高断熱=室温が上がりやすい
高気密=湿度が上がりやすい
結露する2つの原因である 室温が高い + 湿度が高い 状況を作りやすいからです。
では、家づくりでできることは、1番結露しやすい窓の対策です。
窓は、ペアガラス+樹脂サッシを採用することです。ペアガラスで冷たい外気と暖かい室内とを遮り、樹脂サッシは冷気と暖気の熱を伝わりにくくします。
漆喰や様々な建材で、「湿気を吸収する」「湿度を調整する」などの機能をアピールしているものがありますが、過信はしないようにしてください。確かに湿気を吸うのでしょうが、この建材を使ったから完璧に結露防止できる!というのは無理だと思います。湿気を吸うのにも限界があり、多湿が続けば、湿気を吸う限界を超えてしまうからです。
2003年に建築基準法が改正されて、シックハウス症候群を予防するために全ての住宅に24時間換気システムを設置することが義務付けられました。24時間換気システムが備わっている家は、この換気扇をとめないで、きちんと稼働して室内の湿気を外に出すようにしてください。
また、冬は乾燥対策に加湿することもありますが、加湿の効果をあげる=加湿場所をかたよらせないために、サーキュレーターやシーリングファンは非常に有効です。特に、吹き抜け部にはシーリングファンの設置をおすすめします。羽がゆっくり回っているから、効果に?が付くと思いますが、羽が大きいので部屋全体の空気の撹拌を得意としています。
クローゼットや収納は閉めっぱなしだと、湿度がたまってカビが発生しやすくなります。1週間に1度は建具を開けて通気しましょう。その際に、窓を開けるとさらに効果が上がります。
エコな結露対策をしませんか?
厚手の靴下や暖かいスリッパを履いて足下から体を温めると、エアコンの設定温度を少し下げることができます。
室温を上げすぎない(エアコンの設定温度を下げる)→ 節電効果
加湿しすぎない → 節電効果
エコにも!結露対策にもなります。
観葉植物を陽にあたるようにと窓際に置いてませんか?植物は水蒸気を放出していますし、植物にあげた水が気化すると窓付近の湿度が少し上がりやすくなります。また、水をやりすぎると土にカビが発生しやすくなります。
部屋で温度と湿度が分かるようにしておくだけで、エアコンの設定温度や加湿の設定に気を使うようになり、快適な環境作りにも役立ちます。
(温度)
冬の快適な温度は、赤ちゃんも大人も20℃前後です。
注意:WHO(世界保健機関)は室温18℃以上にするように強く推奨しています。
(湿度)
大人:40~70%
赤ちゃん:50~60%
湿度に関しては、赤ちゃんの方が大人よりも少し繊細です。湿度は50~60%の範囲を心がけましょう。
湿度が高すぎると・・・ | カビ、ダニ、雑菌の繁殖がしやすくなります。 |
---|---|
湿度が低すぎると・・・ | ウイルスが繁殖しやすくなるだけでなく、のどの粘膜が乾燥し、ウイルスや細菌に対して防御力が低下し、風邪やインフルエンザや新型コロナウイルスにかかりやすくなります。 |
①厚手の靴下や暖かいスリッパを履く
②エアコンの設定温度は無理のない程度に低めに。20℃前後がおすすめ
③湿度計をチェックして湿度55%前後になるように、加湿器を調整して
④シーリングファンやサーキュレーターで室内の気温・湿度を一定に
⑤24時間換気のスイッチは切らないで
それでも結露する場合は、
カーテンを少し開けて、窓付近の通気をよくする。
結露する窓にサーキュレーターをあてて窓付近の湿気を排除する。
今回のお話はここまでです。
結露は家や人間にとって悪い事ばかりです。今回のお話を参考に快適な生活環境に役立ててください。