台風に強い家づくり

台風に強い家づくり

近年は台風がどんどん大型化しているので、家づくりでも気になりますよね。台風に強い家?台風に弱い家?大事なことは信頼のできる建築士さんとの納得の家づくり!
こだわりふくろう
 

今回は、台風に強い家づくりのお話です。
近年は台風が大型化しているので心配ですよね?
結論は信頼のできる建築士さんとの家づくりが大事です。

台風に強い家づくりとは?

土地選び

台風に強い家づくりの第一歩は土地選びからです。
海の近くであれば高波や高潮、塩害もあります。海の近くだけでなく、川の近くもなるべく避けた方が無難です。ハザードマップでの確認をおすすめします。
参考:ハザードマップポータルサイト

造り

台風被害の多い沖縄県では、他の都道府県に比べ、鉄筋コンクリート造りの家が多かったのですが、最近では、木造住宅でも台風に対しては強くなっていますので、木造住宅も増えています。

 

屋根材

金属屋根がおすすめです。屋根の角度をゆるく(緩勾配)できるのも風に強いポイントです。
ただし、金属屋根は一般的には遮音性(雨音など)や断熱性に劣り、塩害にも弱いデメリットがあります。
最近は、これらのデメリットを解消した商品もありますので、特長をよく理解してから採用するようにしてください。また、以前は風に弱かった瓦ですが、防災瓦といって、瓦を1枚1枚固定するのではなく瓦と瓦をかみ合わせて飛散を防止するタイプの瓦も販売されています。

屋根形状

軒先・形状・勾配についてです。
軒先が深すぎると軒先に風を抱き込み、風が軒先を押し上げるようになって家を傷めます。
軒先は浅いほど風に対しては強くなります。
屋根の表面については、風が当たる面積を極力少なくすると風には強いです。

 

形状

片流れ

切妻 寄棟方形

弱い   強い

 

勾配
急勾配

緩勾配
風に弱い 風に強い

 

ここまで見ると、屋根の勾配(屋根の角度)を緩くするといいようですが、雨や雪のことを考えると勾配は急なほどいいです。風と雨や雪とではおすすめの勾配は反対になります。屋根の形状や勾配や材料や軒先の深さなどは、信頼のできる建築士さんと相談をしながら決めていくのがおすすめです。あなたの住む土地・予算・好みなどを考えて設計してくれると思います。

 

外壁

タイルや金属系の外壁が飛来物に強くておすすめです。

 

窓・シャッター

飛来物に備えて、窓は通常の窓よりは強化ガラス、シャッターは付けないよりは付けた方がより安全です。
また、ガラスフィルムを貼るという方法もあります。さらに、シャッターには、より風に強いシャッターもあります。
東西南北の全ての窓に、強化ガラスやシャッターを付けると費用が高額になってきます。そこで案があります。飛来物が来なさそうな場所には、通常の窓のみにするという方法です。
例えば、①隣家と近い窓 ②2階の窓 ③北面の窓 です。
ただ、この選択は絶対に大丈夫ということではないので、自己責任で決めてください。

 

差し掛け・カーポート

数年前に風がものすごく強い日があって、周辺の地域で差し掛けのパネルが多く飛んだことがありました。
「風が入ってくるばかりで、風が逃げるところがない差し掛けばかりが壊れている。少しでも考えたら分かるだろ😠」と知り合いの現場監督に教えてもらったことがあります。
あるメーカーの人には、こんなことを教えてもらいました。
「風が強いと柱が壊れる前に、パネルが飛ぶように設計してある。」
つまり、洗濯物が雨で濡れないように囲いすぎると、風の強い日には、柱を守るためにパネルが飛んでしまうということです。

家が完成し住んでからもできる台風対策

換気扇・給気口

換気扇を作動させていると屋内と屋外がつながった状態になるので、台風になると雨風が入ってくることもありますし、換気扇のパネルが風で逆回転するなどして壊れることもあります。台風のときは、24時間換気の換気扇も含めて、全ての換気扇を停止させるのがおすすめです。24時間換気の通気性をよくするための給気口があります。通常は開けているので、雨風が入らないように閉めておいてください。

 

カーテン・ブラインド他

飛来物でガラスが割れ、室内に飛び散るのを少しでも軽減するために、カーテンやブラインドなどは閉めておいてください。

その他

シャッターは、確実に閉めてください。きちんと閉めないで、少しでも隙間があると、そこから風が入ってきて壊れる原因になります。
自宅の庭だけでも、飛来するおそれのあるモノは片付けておきましょう。

 

点検・メンテナンス

家は経年とともに少しずつ傷んできます。外から確認できるものは、瓦の浮き、コーキングの切れ、樋のがたつきなどがあります。また、雨漏りは室内からの目視確認もできます。点検口のある家は、台風の後などに点検口を開けて、雨漏りがしていないかの確認をしてみてはいかがでしょうか?

こだわりふくろう
 

今回のお話はここまでです。
台風に強い家づくりは、設計の段階だけでなく、完成後の点検やメンテナンスも重要です。