家づくり 下地は必要です!②

家づくり 下地は必要です!②

下地が必要なときの決め方は?下地の依頼の仕方は?一番必要なときは老後の手摺です。どうすればいいでしょうか?
こだわりふくろう
 

今回は、下地の設置についての続きです。

 

今日のキーワード

動かすか? ・ 片手で軽く持てるか? ・ ここにお願いします

下地の設置は必要? ボードアンカーでも大丈夫?

下地の設置が必要か?ボードアンカーでも大丈夫か?を具体的な例をあげてお話しします。
もちろん、ボードアンカーで大丈夫な場合でも、下地を設置しても大丈夫です。

 

前回も掲載した表ですが、こちらを見ながら例に当てはめていきます。

①取り付けるモノを動かしますか? ②取り付けるモノを片手で軽く持てますか?
必要 動かす 持てない
不要 動かさない 持てる

※、必要のどちらかに当てはまれば、下地は必要です。

①カーテン

カーテンは開け閉めをします(動かす)から、カーテンレールの下地は必要です。
※、房掛けの設置場所にも必要です。
ボードアンカーでカーテンレールや房掛けを付けて、何年か経ったら落下した!ということもあります。

②ブラインドやロールスクリーン

これも開け閉めをします(動かす)から、下地は必要です。

③掛け時計

動かさないし、片手で軽く持てるものであればボードアンカーでも大丈夫です。

 

④壁掛けテレビ

動かさなくても、片手で軽く持てないので下地が必要です。
※、地震が起きた場合を考えると、テレビ台の上に設置するよりも壁掛けテレビの方がおすすめです。

⑤絵や写真

動かさないし、片手で軽く持てるものであればボードアンカーでも大丈夫です。

 

⑥手摺

手摺は、動かすわけでも片手で持てないわけでもありませんが、使うときは体重をかける場合があります。体重がかかった時に取れてしまったのでは、手摺の意味がありません。階段に手摺を付ける場合は、大工さんがきちんと下地を設置するから大丈夫だとは思いますが、他の場所に手摺を付ける場合は、打合せ段階で決めることが必ず必要です。
図面の作成段階で「ここに手摺を付ける。」と言っておけば、大工さんが下地を設置して手摺を付けてくれます。また、今は必要が無くても、老後は必要かも?と思ったら、下地だけを設置して図面に下地の設置個所を記載しておけば、必要になったときに手摺をしっかりと取り付けることができます。今回の1番重要な箇所です!

⑦棚

下地は必要です。軽いものを置く場合は不要でも、先々に重いものを置くかもしれないので、念には念を入れて!

 

⑧タオル掛け

軽くて動かさないけど、手や顔を拭くときに少し引っ張ることが数多くあるので下地は必要です。

 

結論

下地が必要かどうかが分からなかったら、下地を設置してから取り付けた方が無難です。下地が無くて困ることはあっても、下地があって困ることはないからです。

下地の設置

依頼の仕方

みなさんは、担当者の方にどのように依頼すればいいのでしょうか?

 

実に簡単にできます。「ここにお願いします。」と言うだけです。
具体的には、カーテンやブラインドであれば、設置したい場所に印をつけて「この窓はカーテンかブラインドを設置しますので、下地をお願いします。」とまで言えば十分なはずです。
壁掛けテレビであれば、「ここに大きめの壁掛けテレビを設置しますので、下地をお願いします。」と言ってください。後々になって、大きいテレビに変わる場合がありますので、大きめに下地をつけておくことをおすすめします。
また、トイレや洗面室などの場合は、住んでみて必要だったらつけるけど、今はつけないという人もいます。そんな場合は、「今後付けるかもしれないから下地をお願いします。」と言ってください。
できれば、下図のように、図面に記載して担当者に渡して、控えは自分で持っておくと安心です。

我が家の場合

我が家は、下地の設置をお願いすると、こんなふうに図面を描いてくれました。

(図面抜粋 拡大図)

 

特に、壁掛けテレビは量販店や通販では設置をしてくれませんので、自分で設置するか、住宅メーカーに設置を依頼することになりますので、住宅メーカーに依頼するときは早めに依頼しましょう。見積りより前がいいです。

実際にあるケース

例1 建築工事にカーテン工事が入っていない場合

請け負った住宅メーカーの責任には、カーテン下地は入っていないので、依頼しなければ下地の設置をしないことはよくあります。

 

例2 壁掛けテレビ

こちらも壁掛けテレビ用の下地の設置を依頼していなければ、下地を設置してはくれません。でも、引き渡してから壁掛けテレビを設置したい場合は、後からテレビを壁掛にする業者が下地を設置します。後から設置するということがポイントです。建築工事でたいていの場合は、後から何かを設置すると①費用が高くなる ②きれいにはできない ことが多くあります。壁掛けテレビの場合は①②の両方か、少なくともどちらかには当てはまると思います。

 

例3 手摺

手摺は、新築の頃は若くて必要なくても、年をとってくると玄関・トイレなどには必要です。いざ必要になったときでは遅くて、大工さんが無理やり手摺を取付けていることがあります。落ちてはこないだろうけど、不細工だし、コストをおさえた方法で取付けているので仕方がないとは思いますが、新築工事のときに下地を入れておいて、図面に記載しておけば、すっきりと、コストをおさえて取付けできます。電気ドリルがあれば、一般の人でも手摺の取付けは可能です。

 

例4 エアコン

エアコンは動かさないけど、片手で持てないくらい重いので下地は必要ってことになりそうですが、ボードアンカーをいっぱい使って、エアコンの荷重を分散させて落ちないように設置することはできます。しかし、エアコン用の下地は設置した方がいいです。理由は、エアコンの交換のときに、ビス止め位置が変わると、新たにボードアンカーを設置しなくてはなりません。狭い範囲でボードアンカーをいくつも設置していると、石膏ボードがもろくなります。

まとめ

なぜ下地は必要なのか?お分かりいただけましたでしょうか?
下地の設置は、どんなに遅くても石膏ボードを張る前には担当者に伝えましょう。
特にこれはきちんとしていないと、お父さんがピンチになりますので、気を付けてください。

 

こだわりふくろう
 

下地の設置についてのお話はここまでです。