カビ対策は家づくりから!

カビ対策は家づくりから!

カビの発生原因と家づくりに役立つカビ対策を解説。窓・建具・換気扇・住宅設備などいろいろな対策ができます。
こだわりふくろう
 

「カビ対策は家が完成して、住んでからのことでしょ!」と思われるかもしれませんが、家づくりをする段階からできるカビ対策があります。
家づくりをする段階でのカビ対策と、家が完成して日常生活でのカビ対策。
今回は、まず家づくりをする段階でのカビ対策からお話をします。

 

今日のキーワード

カビの発生条件 ・ 対策

家づくりのカビ対策

カビの発生条件とは・・・

条件 対策
①気温:5℃~35℃前後 気温:5℃~35℃前後以外で人が住むのは大変なので、気温でカビ対策をするのはあきらめましょう。
②栄養:建材やホコリや水分

建材:家は建材からできているので対策はあきらめましょう。
水分:ここが今回のポイント!
ホコリ:掃除を心がけてホコリを少なくしましょう。(※、次回のお話)

「水分」の対策

カビが発生する湿度は70%以上とも80%以上ともいわれていますが、ここまで湿度が高くならなくてもカビは発生します。発生条件の①の気温と②の栄養の2条件があわさるとカビが発生しやすくなります。
表面の水分(=結露)でカビが発生→ その後に建材を栄養分として成長。

この流れを断ち切ることが、カビ対策では重要です。
では、表面の水分(=結露)をなくす対策はどういったものがあるでしょうか?
具体的に、家づくりの段階と住んでからの両面から、対策を考えてみましょう。

家づくりの段階でできる対策

対策1 素材や材料

結露しにくいものを選ぶ

ペアガラスで樹脂のフレームにする。
建材

調湿効果のある建材を使う。(エコカラットや無垢の木や漆喰など)
建築中の余ったエコカラットを袋に入れてクローゼットに置いておくのもおすすめ。

 

掃除しやすいものを選ぶ

浴室

タカラスタンダード社のホーロークリーンパネルがおすすめ。

鏡・タオル掛け・収納をマグネットで壁にくっつけることができます。マグネット式の物は、外すと掃除しやすく、汚くなると買い替えて簡単に交換できます。画像のように容器を吊るす収納にすると、さらにカビが発生しにくくなります。

キッチン・洗面・
洗濯脱衣室など

水が飛びやすい箇所をキッチンパネルやタイルにする。
表面に付着した水分が乾きやすく、掃除がしやすいです。洗濯機の裏側はカビが発生しやすいのでおすすめです。

 

※、「防カビ」の表示がついた建材がありますが、絶対にカビが発生しないということではなく、カビが発生しにくいということなので注意してください。

 

対策2 通気

空気を通すことで湿気を外に出し、表面の水分を乾かす

  • 通気性のいい「たてすべり出し窓」にする。(ウォークインクロゼット・廊下の突き当りにおすすめです。)
  • 対角線に2か所以上窓を配置する。

換気扇の設置
  • トイレ・シューズクロゼット(臭い対策にもなります。)
  • 小屋裏収納(立ち入ることが少ないので、カビが広がってから気づくことも!)
  • 浴室(タイマー付きにすると便利です。窓は設置しないか、すべり出し窓にすると、換気扇を作動させた時に気圧を低くするのに効果的なので乾きやすいです。)
建具の選択

クローゼットやシューズクローゼットなどの収納場所

  • 建具をつけない
  • 通気性のある建具にする
  • カーテンやロールスクリーンにする
  • なるべく開けっ放しにする(片引き戸や引き違い戸が、邪魔になりにくくておすすめです。)

ガラリの設置 屋外収納(閉めっ放しにすることが多いのでおすすめです。)
こだわりふくろう
 

今回はここまでです。
次回は、住んでからできる日常生活でのカビ対策についてです。