廊下って必要?不要?必要な廊下とは!?

廊下って必要?不要?必要な廊下とは!?

必要な廊下、不要な廊下の見極め方は?廊下が増えると面積だけでなく、建具や窓が増えて建築費が上がったり、動線が長くなったりします。でも、必要な廊下もあります!

2025年3月28日更新

こだわりふくろう
 

【今日のキーワード】

 比較検討 ・ 廊下があるメリット ・ 廊下がないメリット ・ 設計者(建築士)に相談  

 

今回は廊下についてのお話です。
最近の家は廊下がない家や、少ない家が増えてきています。
最近の流行というだけで廊下をへらすよりも、きちんと廊下について理解したうえで、住んでからも納得のいく家づくりをしてください。

最近の廊下のとらえ方

①無駄なスペース

廊下=無駄なスペース
廊下を減らした分だけ部屋を広くできる。
建築費のコストダウンにつながる。

②来客が少ない

玄関リビングでも問題なし。
(最近増えている玄関とリビングをくっつける間取りです。)
急な来客時、お父さんは「パンツ一丁で困った。」、お母さんは「化粧もしてないのに。」ということになりますが、お客さんが来ないのであれば、こんなことは気にしなくて、玄関入ってすぐリビングでもOK。

こんな理由から、最近、廊下を無くしたり減らしたりする家が多くなっているのだと思います。

 

廊下って何のためにあるのだろう?
廊下って移動するだけの場所?
廊下のイメージってこんな感じだと思いますが、廊下にも役割がありますので廊下について詳しくお話ししていきます。

それでは、廊下を設置するかどうかを検討するのに、まず、当ブログでよくしている比較検討をしていきます。

廊下あり・なしの比較

廊下があるメリット

プライバシーを確保(来客時に顔を会わさずにすむ)。
廊下(赤色)をはさんでプライベートゾーン(寝室・子供室)とパブリックゾーン(LDK他)に区分け。
音の緩衝空間として(トイレや隣の部屋の音の軽減)。臭いの緩衝空間にもなる。
間取りの自由度があがる。

廊下がないメリット

壁や建具を減らしてコスト削減(画像の場合は壁を約9m、建具を2つ削減)。
廊下を無くす分だけ部屋を広くできる。
家族の帰宅・外出が分かりやすい。

どちらともいえない

動線

廊下があると部屋と部屋をつなぎやすい反面、廊下を通る分だけ動線が長くなる。

通気性

廊下があるとLD+廊下の窓を開けると通気ができるけど、廊下がないとLDK+子供室を開けるかトイレの建具と窓を開けないといけないから、どっちがいいかは住む人による。

【動線】

【通気】

廊下の無くし方

・玄関リビング・・・玄関とリビングをくっつける
・リビング階段・・・以前からありますが、リビングに階段を設置
廊下があるメリットを必要としない方は、廊下を無くすべきですし、必要とする方は、廊下を設置するべきです。
ただ、廊下を設置すると建築面積が広くなりコストアップするか、部屋が狭くなるというデメリットもあります。そこで、廊下があるメリットのプライバシーの確保やプライベートゾーンとパブリックゾーンの区分けは、来客が少ないので我慢ができる!のであれば廊下を無くしてはいかがでしょうか?

 

参考ブログ:玄関リビングのホントのこと / リビング階段あり?なし?

 

問題点と解決方法

廊下を無くして、リビングとトイレが隣り合った間取りの家があります。リビングの扉の向こうがトイレになるパターンです。「自分だったら使いにくいなぁ」「人の家に行った場合はなおさら使いにくい」と思っていましたが、面積を増やさずに解決する方法は、機械音を流す「音姫」以外にもあります。

左がよくある例、右がひと工夫して洗面室を音と臭いの緩衝空間に。
どうですか?ちょっとした工夫で使いやすいトイレになっていると思います。

 

臭いが気になる場合はパナソニックの「換気扇遅れ停止スイッチ」がおすすめです。1つのスイッチで照明と換気扇を同時にオン。スイッチをオフにすると照明は消えますが、換気扇は遅れて停止します。

廊下を無くす場合の注意点

廊下を無くす場合に、特に注意してほしいことが2つあります。

①子供の受験問題

子供が受験のときは音をたてて邪魔をしてはいけないと考えますよね。私の知り合いもかなり気を使って、テレビの音はぎりぎり聞こえる音量かイヤホンを付けるようにしていました。

②睡眠問題

子供と大人で寝る時間が違う場合や夜勤をしている方は昼間に寝なければいけないので、廊下を無くす場合は、特に音に気を付けてください。

 

参考ブログ:音対策!して欲しいポイントはこれ!

結論

建築士(設計者)に相談

メリットとデメリットやデメリットの解決策をふまえた上で、廊下のある家・ない家にするのは住む人によると思います。ぜひ、プロの建築士(設計者)にご自分の希望を伝えて、ご自分にあった家づくりをしてください。プロの建築士というところがポイントで、家の耐震性(家の強度)を踏まえた素晴らしい間取り計画を提案をしてくれると思います。

家族で打合せ

家族でメリットとデメリットを理解してから決めれば、家が完成して住み始めても後悔しにくいです。分かってたこととなるか?こんなことなら・・・、と後悔するかは、事前にメリットとデメリットをきちんと理解するかどうかです。

こだわりふくろう
 

今回は廊下のお話でした。