【今日のキーワード】
会社の考え ・ 会社とあなた ・ 比較の注意点
今回は見積書についてです。
見積書のお話をする前に、まずは住宅メーカーとしての会社の考えと、住宅メーカーとあなたとの関係についてのお話をします。
住宅メーカーだけではなく、全ての会社は利益があがらないと倒産します。
そうすると、 仕事をする=利益を上げる ことを考えます。
つまり、 あなたの家の見積書=コスト + 利益 になります。


しかし、コストを積み上げたものに利益を足しただけだと見積書が高くなって受注できなくなります。
では、どうするか?
会社はコストを下げます。下げ方には、2種類あります。
| 良いコストダウン |
会社の知恵と工夫で、完成する家の品質を下げることなくコストを下げる。 |
|---|---|
| 悪いコストダウン | 人、モノ、サービスのコストを下げる。 |
【悪いコストダウンの仕方】
【例】
| 現場監督 | 建築工事を総合的に仕切る重要な役割のポジションを担う人なのに、無資格者や経験不足の者を配置する。 |
|---|---|
| 管理 |
多数の物件を1人が管理する。 |
| 協力業者 | 安いだけが取り柄で技術レベルの低い業者に依頼する。 |
【例】
| 決めない | 材料決めに時間がかからないように、「当社標準品」とか「当社推奨品」などの記載や、そもそも記載をしないで簡単に打合せをして、安物を使用する。 |
|---|---|
| 偽装 | 高い商品で見積書を安く作成し、比較見積りをされてもいいようにする。その後、実際にはさらに安い商品で工事をする。業者にとっては受注はできるし、利益が上がるという仕組み。 |
【実例】
2000年頃、我が家の外壁が古くなったので外壁塗装を依頼しました。
打合せの際に、「このペンキは高いけど、長期的には塗り替え期間が長くなるから安くなるよ。」と担当者に勧められて発注をしました。
工事初日にペンキを確認したら、発注したのとは違うそれよりも安い商品で塗装しようとしていました。
もちろん、すぐに担当者を呼び、見積書通りの商品で塗装してもらいましたが、危うく騙されるところでした。ペンキは、塗ってしまえば素人にはどんな商品で塗装したのか分からないから、こんなことをしようとしたのでしょう。
ペンキに限らず、他の材料でも当てはまることだと思います。
【例】
| 打ち合わせ回数の制限 | 打合せの回数が決められている住宅メーカーもある。受注してしまえば、なるべく経費をかけないようにする。 |
|---|---|
| 1日で材料決め | 屋根材から外壁・内装材・キッチンなどの全ての材料決めを1日でするなんてこともある・・・。材料を決めるのにはメリットとデメリットや特長をきちんと理解したうえで決めたいですよね。 |


住宅メーカーにとっては、数多くある内の1件があなたの家というだけであって、特別なサービスを期待しない方がいいでしょう。あなたの家を建てた結果、住宅メーカーが赤字になることは極稀にあったとしても、見積書の段階で、利益が¥0か赤字になっていることは考えられません。
あなたにとっては一生ものの家で、これから家の支払いを20年、30年と続けなければならないことを考えると、少しでも建築費を安くしたいでしょうが、住宅メーカーは利益を確保しようとします。あなたのプラン通りの見積書の金額が、ある住宅メーカーだけ物凄く安い場合は、コストを「良いコストダウン」ではなく、「悪いコストダウン」をしている可能性がありますので、注意が必要です。
例えば、○○社の商品番号が△△のテレビを買うとします。
この場合は、どこで買っても、あなたに届く商品は「○○社の商品番号が△△のテレビ」です。
同じテレビなのにAで買ったテレビは壊れやすいけど、Bで買ったテレビは画質がいいということは無いですよね。
そうすると、どこの家電量販店で買ったら安いか?どこの通販サイトで買った方が安いか?を比較することになります。
では、家の場合はどうでしょうか?
各住宅メーカーごとに特長が違いますし、工法や建材も違います。そうすると、どんなに細かく要望を伝えても、住宅メーカーが違えば完成する家は違ったものになります。良いコストダウンをしているのか?悪いコストダウンをしているのか?をきちんと理解していないで、見た目だけで決めてしまうと、後々のメンテナンス費が高額になることもありえます。完成された商品を買うのと、オーダーメイドの家を建てる場合では、同じように比較はできないということをよく理解しておいてください。


