ちょっとした工夫でできる日常のカビ対策

ちょっとした工夫でできる日常のカビ対策

カビ対策にもなる家具選びや通気の仕方は?カビが発生してしまった時の対処法もお話しします。ちょっとした工夫がカビが発生するか?しないか?の分かれ道。

2024年6月6日更新

こだわりふくろう
 

【今日のキーワード】

   ホコリを少なく ・ カビが発生している意外な場所   

 

 

今回は、家づくりが完成して、住んでからのカビ対策です。
前回のお話を踏まえて読んでいただくと、より分かりやすいと思います。

カビの発生条件とは・・・

まずは、復習をかねてカビの発生条件とは・・・、
①気温(5℃~35℃)と②栄養(建材やホコリや水分)

条件 対策
①気温 5℃~35℃前後 この気温以外で人が住むのは大変なので、気温でカビ対策をするのは無理です。
②栄養 建材 家は建材からできているので、建材での対策は重要です。
ホコリ

掃除を心がけてホコリを少なくしましょう。
目指すは掃除しやすい家づくり!

水分 ここは前回のポイント!

カビが発生している意外な場所

カビは、お風呂や洗濯機の周囲などの水廻りで発生しやすいのですが、他にも発生している意外な場所が3つあります。

  1. 壁や床の一部
  2. 部屋の角
  3. 天窓

湿気がたまりやすい場所は、空気がよどんでいるところです。部屋の中では、上より下、真ん中よりは隅にたまりやすいという理由で、1と2はカビが発生しやすいです。

 

1.壁や床の一部

ソファ・ベッド・テレビ台などの家具がくっつている壁際や床面、また洗濯機の背面や壁際は、通気性が悪く、結露したときに乾きにくいのと、ホコリがたまりやすいのでカビが発生しやすいです。ホコリもカビの栄養分です。

 

【対策】

家具は脚付きにして、壁から5~10㎝離すと通気性がよくなり、掃除もしやすく、カビも発生しにくくなります。
テレビ台はフロート式、家具の脚は10㎝以上にするとロボット掃除機が使えます。(購入の際は、ロボット掃除機の高さを確認して下さい。)思い切ってテレビ台をやめて壁掛けテレビだけにすると、さらにカビが発生しにくいです。
納戸や収納は、掃除が疎かになったり通気性が悪いので、定期的な掃除や通気を行ってください。
洗濯機は、かさ上げ台や洗濯機用のキャスター付きの台を活用するといいでしょう。

2.部屋の角

1人暮らしや共働きの家は、日中は閉めっぱなしになっています。その上、夜も閉めっぱなしだと、家の中の空気はほとんど通気していないのでカビが発生しやすくなります。

【対策】

24時間換気のスイッチをオフにしている人が多いような気がします。高気密住宅はスイッチをオンにして換気をしないとカビが発生しやすいです。24時間換気は、つけっ放しにしておきましょう。

 

3.天窓

天窓は、雨漏りでカビが発生する場合と、外気温と室内温度の差が大きくて結露してカビが発生する場合とがあります。

【対策】

天窓を付けない方が無難ですが、付けられる方は、定期的なメンテナンス・換気・除湿器を使う・室内干しは避けるなどの対策が必要です。

 

他にできるカビ対策

除湿剤

押入やクローゼットやシューズクローゼットなどの通気がしづらい場所におすすめです。
エコカラットなどの吸放湿性のある建材を使う場合は、工事中にでた端剤を布袋に入れておくのもいいでしょう。

窓の開け方 窓が1つの部屋の場合は、ドアを開けて他の部屋の窓も開けると通気がよくなり、吹き抜けの場合は、下の窓と上の窓を開けるのも効果的です。つまり、風の入り口と出口となる窓をなるべく離して開けると、より効果的になります。

注意点

24時間換気 最近の家は気密性が高く24時間換気を切ってしまうと、家の中に空気が滞留しカビが発生しやすくなります。24時間換気は、つけっ放しにしておきましょう。
観葉植物 水をやった土には、栄養があるのでカビの発生原因となりますので気をつけましょう。
雨の日の部屋干し 除湿器を使わないと、ますます部屋の湿度が上がりますので気をつけましょう。
めったに使わないトイレ トイレの便器とタンクには、カビの栄養源になる水がずっと溜まっている状態です。換気や点検をするようにしましょう。

まとめ

カビ対策には、「これをすれば問題なし!」という方法が残念ながらありません。
できることは、カビを発生させないように常に気をつけておくことです。

 

カビが発生してしまった場合には、中性洗剤・重曹・カビ取り剤などがありますが、カビはとれたけど変色してしまった!なんてことにはならないように、目立たない箇所でテストをしてから使用するようにしましょう。
また、カビの発生している箇所に定規をあてて写真を撮っておくと、カビ取りをした後、カビが小さくなっているのか大きくなっているのかが分かります。

 

最後に

カビの発生源の見分け方

壁の裏からカビが発生しているか?壁の表面からカビが発生しているか?どちらの場合もビニールクロスを剥がして見ないと断定はできません。おおざっぱな見分け方ですが、参考までに・・・
左のように全体的にボヤっとカビが広がっていて中心部が濃い色の場合は、壁の裏からカビが発生している可能性が高いです。雨漏り等の原因が考えられます。右のようにカビの中心部も周囲もさほど色が変わらない場合は、壁の表面からカビが発生している可能性が高いです。
左の場合は住宅メーカーに連絡を、右の場合はご自分で対処が可能な場合があります。

壁の裏からカビが発生している可能性が高い

壁の表面からカビが発生している可能性が高い

こだわりふくろう
 

カビのお話はここまでです。