【今日のキーワード】
坪単価=本体工事費÷坪数(約3.3㎡/坪) ・ 消費税 ・ 外壁
今回は、坪単価についてのお話です。
業者選びの参考に「坪単価」を見る人も多いと思います。
しかし、坪単価とはどういったものなのか、きちんと説明できる人は少ないのではないでしょうか。
いったい坪単価とは、どのようにして算出するのでしょう?
坪単価は、「坪単価=本体工事費÷坪数(3.3㎡/坪)」で算出します。
では、問題です。
ある平屋の家があります。
① A邸 本体工事費2,000万円÷31.1坪=約64.3万円(坪単価)
② B邸 本体工事費2,200万円÷22.6坪=約97.3万円(坪単価)
①と②、どちらが安い家でしょう?
結論から言います。①と②は、別々の家ではなく同じ家で同額なのです。
「坪単価が30万円以上も違うのに??」というツッコミは、もう少し読んでからに・・・。
坪単価を安く見せる簡単なテクニックを使えば、坪単価はウソをつかない範囲内で何とでもなるのです。
問題には、消費税の表記がありませんでしたね。ここがポイント。
坪単価は、消費税を含めるか含めないかで変わってきます。
実は・・・、
A邸の本体工事費は、税別表記で2,000万円、税込み表記にすると、B邸の2,200万円と同額になります。
これだけで、消費税の10%分を安く見せることができます。
しかし、2021年4月1日より、総額表示(消費税込みの表示)が義務化されましたので、このような税別表示はできなくなりました。
「消費税は分かったけど、坪数は1つの家だったらどちらかの数字しかないのでは?」というツッコミも聞こえてきそうですが・・・、今回も下の図を見てもう少し読んでからにしてください。
一般的には、外壁の(青色の)寸法で面積を算出します。
屋根も工事したのだから屋根の先(赤色)までを面積として算出する方法もあります。これは、坪数を大きくして、坪単価を安く見せたいときに使われることが多いです。
この違いだけで、31.1坪(A邸)と22.6坪(B邸)の違いが出てきます。
坪単価の算出方法は、建築基準法などできちんとした決まりはないので、坪数を広くも狭くもできるのです。
A邸 本体工事費2,000万円÷31.1坪=約64.3万円(坪単価)
B邸 本体工事費2,200万円÷22.6坪=約97.3万円(坪単価)
同じ家でも、坪単価は30万円以上も違ってきます。
もっと安く見せるテクニックもあるのですが、長くなるので次回にします。