家の広さを見直そう①

コストダウンは無駄のない間取り計画から

家づくりのコストダウンは広さを見直すことから。3つの無駄を省けば、妥協することなくコストダウンができます。しかも効果は100万円以上になることも!?
こだわりふくろう
 

【今日のキーワード】

 子供室 ・ 寝室 ・ 通路 ・ ベランダ ・ 吹き抜け ・ 余計な部屋  

 

今回は、家の広さとコストダウンについてです。
間取り計画をしていると、どうしても「広い部屋にしたい」「動線をよくしたい」となってしまい、結果として広い家=コストアップ、動線がつながっても遠くなってしまいがちです。近年は、建築費も高騰しています。
そこで、建築費のコストダウンをする方法はいろいろとあるのですが、今回は家を狭くしてコストダウンをしようというお話です。決して、せまっ苦しい家を作ろうというのではなく、無駄なスペースをなくしてコストダウンし、使い勝手のいい家にしようというお話です。

プラン① 子供室は4.5畳

子供室は、4.5畳 + クローゼット1畳がおすすめ。
子供室の使い道を勉強と寝るだけにすれば、4.5畳がちょうどいい広さです。今までは、6畳にする家が多かったのですが、子供室を2部屋だと計算すると、1部屋で1.5畳減らせられれば1.5坪も減らすことができます。
子供室を狭くするメリットはコスト以外にもあります。
広い子供室は、部屋にこもりがちになりやすいし、たまり場にもなりやすいです。LDKに家族が集まるようにするには、子供室を狭くするのが効果的です。

参考ブログ:後悔しない子供部屋の作り方

プラン② 寝室は6~8畳

寝室はベッドを置くだけなら、6畳+1畳のクローゼットを2つでも大丈夫でしょう。ドレッサーや他のものを置く場合でも、8畳でたいていの場合は大丈夫でしょう。ここで、ベッドの中からテレビを見たい人のためのワンポイントアドバイス。ベッドからテレビを見る場合のテレビの位置は、高さが高くなってしまいます。そのために、背の高いテレビ台だと圧迫感がでてしまうので、壁掛けテレビがおすすめです。

参考ブログ:寝室

プラン③ 通路を無くそう

少し前からよく聞く「回遊同線」「ウォークインクロゼット」「ウォークスルー○○」「シューズクローゼット」などは、通路が必要になるのでその分だけ家が広くなってしまうのでご注意ください。特に、SNSなどで便利だと言われる部屋は家を広くしがちなので要注意です。
例えば、シューズクローゼットは、玄関とは別に部屋を作りますし、シューズクローゼット内の通路も必要になってくるので、さらに家が広くなってしまいます。個人的には、来客の少ない家にシューズクローゼットを作っても、ほとんど使わない玄関ができるだけだと思います。また、パントリー室を作るのも通路部が必要になってくるので、キッチンにクローゼットタイプの収納を作れば、安くて移動距離の少ないパントリーができます。ここでお話ししたいことは、通路部を減らそうということです。通路部を見直すだけで1畳や2畳は削減できます。部屋ごとに考えたり、動線だけを考えたりして間取り計画を進めていくと、どんどん家が広くなる=高くなって、逆に動線が悪くなることもあります。

プラン④ ベランダを無くそう

今までの家は、洗濯物はベランダに干していました。しかし、共働きが増えてきた近年、平日に洗濯物をベランダに干せるでしょうか?乾燥機が発達し、浴室乾燥機や除湿乾燥機や衣類乾燥機もあります。さらに、全館空調を設置する場合は、外で干せる場合でも室内干しをおすすめします。全館空調は、室内が乾燥しやすく加湿が必要だからです。部屋干しをすると室内の加湿にもなるので一石二鳥です。このような衣類の乾かし方だと24時間いつでも都合のいい時に使えますし、雨を心配する必要もありません。また、ベランダは家の形状が複雑になるために、雨漏りがしやすくなってしまいますし、定期的なメンテナンスが必要になってきます。

 

プラン⑤ 吹き抜けを無くそう

吹き抜けは天井が高くなるので開放感があっていいのですが、デメリットがいっぱいあります。
デメリット① 吹き抜け部に部屋が作れるのに何もない空間になってしまう。
デメリット② 空間が大きくなるので、エアコンの適正な畳数が大きくなり光熱費が高くなってしまう。
デメリット③ 2階へ音や臭いが伝わりやすい。

参考ブログ:こだわってほしい天井高 ② / 吹き抜けの後悔と対策7撰

プラン⑥ 余計な部屋を作らない

一番してほしいことです。余計な部屋を作る=コストアップ=移動距離が長くなってしまいます。何1ついいことがありません。掃除だけする無駄な空間です。無駄な部屋やスペースの一例を挙げます。

応接室 来客が減っているし、来客があったらリビングでいいのでは?
和室 何に使うの?年をとったら寝室を和室にしたい人もいるけど、布団を床に敷くよりもベッドの方が楽に立ったり寝たりできますよ。
書斎 リモートワークをしない人なら何をするの?趣味はリビングですればいいのでは?
スタディスペース 小さい子供の勉強はダイニングテーブルで!物置スペースになってしまっているこが多いよ。

さいごに

3つの無駄を省けば、妥協することなくコストダウンができます。
①無駄な部屋 ②無駄な通路 ③無駄な空間
家の広さを見直すことから、家づくりのコストダウンを考えてみましょう。

 

こだわりふくろう
 

次回は、家を狭くしても快適で狭く感じないコツのお話です。